一般社団法人全国がん患者団体連合会(全がん連)では、「がん対策基本法改正案」の早期成立を要望してまいりましたところ、12月7日の衆議院厚生労働委員会において全会一致により可決されるとともに、12月9日の衆議院本会議において全会一致により可決され、「改正がん対策基本法」が成立しました。当日の衆議院厚生労働委員会並びに衆議院本会議は、全がん連より役員並びに加盟団体が傍聴いたしました。
▲衆議院厚生労働委員会「がん対策基本法改正案」採決(2016年12月7日)(衆議院インターネット中継)
「がん対策基本法改正案」羽生田俊・参議院厚生労働委員会委員長による趣旨説明と採決(2016年12月7日衆議院厚生労働委員会)(衆議院インターネット審議中継)
「がん対策基本法改正案」は、2015年6月に与野党の議員からなる超党派議連「国会がん患者と家族の会」(代表世話人:尾辻秀久参議院議員、事務局長:古川元久衆議院議員)総会において、がん対策基本法改正案の検討とヒアリングが始まり、その第1回において全国がん患者団体連合会より要望書を提出いたしました。その後、議連による検討とヒアリング、議連による素案の公開とパブリックコメントの実施、先の国会(第190回国会:会期2016年1月4日~6月1日)での改正案提出の見送り、今国会(第192回国会:会期2016年9月26日~12月14日)での参議院と衆議院の審議を経て、2016年12月9日に「改正がん対策基本法」の成立に至りました。議連での検討が始まってから、およそ1年半にわたる道のりでした。
▲衆議院本会議「がん対策基本法改正案」の審議(大島理森・衆議院議長/2016年12月9日)(衆議院インターネット中継)
「がん対策基本法改正案」丹羽秀樹・衆議院厚生労働委員会委員長による趣旨説明と採決(2016年12月9日衆議院本会議)(衆議院インターネット審議中継)
「がん対策基本法改正案」の検討と審議の過程においては、超党派議連「国会がん患者と家族の会」国会議員の皆さまをはじめ、多くの参議院議員・衆議院議員の皆さまよりご尽力をいただきました。ご尽力をいただいた国会議員の皆さまに、心より御礼申し上げます。
▲衆議院本会議「がん対策基本法改正案」丹羽秀樹・衆議院厚生労働委員長による趣旨説明(2016年12月9日)(衆議院インターネット中継)
また、「がん対策基本法改正案」の成立に向けて、全国がん患者団体連合会では複数回の記者会見や、成立に向けた働きかけを行いました。また、この働きかけについては、全国がん患者団体連合会加盟団体や各地のがん患者会の皆さま、多くのがん患者や家族の皆さま、医療者や行政の皆さま、メディアや一般の皆さまより、ご理解とご支援をいただいてまいりました。多くの皆さまの声なくしては、「改正がん対策基本法」成立は成し得ませんでした。ご理解とご支援をいただいた皆さまに、心より感謝申し上げます。
▲衆議院本会議「改正がん対策基本法」成立に伴う塩崎恭久・厚生労働大臣による挨拶(2016年12月9日)(衆議院インターネット中継)
全国がん患者団体連合会では「がん対策基本法」の改正により、がん医療の向上と、がんになっても安心して暮らせる社会が構築されることを目指し、その成立に向けた要望活動を行ってまいりました。厚生労働省「がん対策推進協議会」で現在検討されている国の次期「がん対策推進基本計画」において、「改正がん対策基本法」で新たに盛り込まれた以下の内容が確実に反映されるよう、全国がん患者団体連合会では引き続き要望活動を行ってまいります。「改正がん対策基本法」成立に関わられた全ての皆さまに、重ねて感謝申し上げますとともに、次期「がん対策推進基本計画」策定などにおいて、引き続き皆さまのご理解とご支援を賜りたく、何卒よろしくお願い申し上げます。
「患者たちの悲願届いた 改正がん対策基本法成立に喜びの声」(読売新聞)
「患者雇用継続、企業に努力義務 がん対策法改正案成立へ」(朝日新聞)
「改正がん対策基本法成立 「難治」「希少」の研究促す」(毎日新聞)
「改正がん対策基本法が可決 治療と仕事の両立など柱」(産経新聞)
「がん患者、雇用継続へ前進 改正対策基本法が成立」(日本経済新聞)
「改正がん対策基本法」(改正内容見え消し修正版/全国がん患者団体連合会作成)(PDF)