本日配信の毎日新聞での記事(記事はこちら)にもあります通り、超党派議連「国会がん患者と家族の会」(代表世話人:尾辻秀久参議院議員、事務局長:古川元久衆議院議員)による「がん対策基本法改正案」の今国会での提出が見送られることとなりました。議連事務局からもご連絡をいただきましたので、ご報告いたします。
▲超党派議連「国会がん患者と家族の会」総会(平成28年5月17日)
全国がん患者団体連合会では「がん対策基本法改正案」について、平成27年6月に「がん対策基本法に関する要望書」を議連や厚生労働大臣、がん対策推進協議会などに提出しました。また、平成28年4月に議連から「がん対策基本法改正案」が公開されてからは
- がん対策基本法改正案の今国会での成立
- がん患者や家族に対する社会的支援の追記
- 小児がん・難治がん・希少がんへの対策の追記
を求めて要望活動をしてまいりました。
上記2については、改正案の基本理念(第2条第4項)に「がん患者に関する国民の理解が深められ、がん患者が円滑な社会生活を営むことができる社会環境の整備が図られること」との条文が盛り込まれ、上記3については、国の「がん対策推進基本計画」において重点的に検討すべき事項とする旨が議連において決定され、がん対策推進協議会でも早速議論が始まっています。
そして上記1「今国会での成立」については、全がん連や加盟団体の皆さま、がん患者団体や多くの皆さまの声を受け、与野党の多くの国会議員の皆さまが賛同くださり、ぎりぎりまで今国会での法案提出に向けて動き、働きかけ、ご尽力をくださいましたが、参議院選挙や衆議院解散もあり得るとされている中で国会日程からも困難となり、提出が見送られることとなりました。
「改正児童福祉法」「改正障害者総合支援法」「改正発達障害者支援法」など多くの重要法案がある中で、多くの国会議員の皆さまが私たちがん患者や家族の要望に対して熱心に耳を傾けてくださいましたし、早速「今国会では日程上提出が困難となったが、次の国会では冒頭で議論できるようにしていきたい」などのご連絡もいただいております。がん対策基本法改正案の提出に向けてお力添えをいただいた多くの議員の皆さまに、改めて感謝申し上げます。
そして何よりも、がん対策の推進を心から望み、がん対策基本法改正案に対してお力添えや精力的な働きかけをいただいたがん患者や家族の皆さま、メディアや行政関係者、多くの皆さまに対してこの場をお借りして改めて感謝申し上げます。全がん連は皆さまとともに、引き続きがん対策基本法改正案の早期成立に向けた要望活動を進めてまいりますので、皆さまのお力添えを賜りたく、何卒よろしくお願い申し上げます。