全国がん患者団体連合会では、10月31日に「がん対策基本法改正案」参議院厚生労働委員会での審議に関する公開質問状を、参議院厚生労働委員会に所属する「日本維新の会」国会議員並びに「日本維新の会」全ての国会議員の先生方に対して送りました。

【質問要旨】
1.「日本維新の会」が参議院厚生労働委員会において、「がん対策基本法改正案」の提案並びに審議入りを拒まれている理由について、ご回答ください。
2.上記1を踏まえ、国民の疾病による死亡の最大の原因となっているがん対策の推進について、「日本維新の会」がどのような政策をお考えか、ご回答ください。

これに対して、日本維新の会の馬場伸幸幹事長は11月1日の定例記者会見で「日本維新の会ががん対策基本法に反対をしているという誤った情報が流れ、相当な数の抗議が来ている。日本維新の会はがん対策基本法改正案の内容には賛成しているが、参議院厚生労働委員会で手続き上の問題があると考え、きちっとやるべきだと主張してきた。今その手続きは進んできたと考えるので、日本維新の会はがん対策基本法改正案にはしかるべき時期に賛成する」との趣旨で述べられたとのことです。

また、11月2日に、参議院厚生労働委員会において維新から1人の委員となっている東徹事務所より、「ご回答」との文書をFAXにていただきました(午後3時18分受信)。FAXの内容をそのままテキストに書き起こし、以下に掲載いたします(午後5時10分掲載)

【ご回答】

がん対策基本法の改正案についての公開質問状に回答させていただきます。

1.についてご回答させて頂きます。

今回の改正案につきましては、通常国会から法案内容が一部修正されていることから、他の法案と同様に、党内手続きをとる必要があります。
そこで再度、政務調査会で審議を行い、党として正式に本法案に対して賛成という結果になりました。
日本維新の会は、決してがん対策基本法改正案に対して反対という立場ではありません。
今後も参議院厚生労働委員会におきまして、早期に法案審議に入れるように各会派とも交渉をしてまいります。

2.についてご回答をさせて頂きます。

がん対策の推進につきましては、先ず、がん検診の受診率を向上させることが一番重要かと思います。
各自治体で行われているがん検診の受診率を見ましても、諸外国と比較するとまだまだ低い数字にとどまっております。
それゆえ、がん検診の受診率を向上させ、がんに罹患していると疑いのある場合は、必要かつ適切な診療を受けることが重要であります。

次にがんの治療法の確立です。ビッグデータを用いて、より適切な治療法を選択し、治療を行うことが必要です。
あわせて、今後、新しいがん治療の新薬の開発や治療方法の開発も進めていくことも重要です。
必要となる研究開発には、民間企業のみならず、政府としてもしっかりと予算を投入していくことも大事であり、この点、我が党も政府に対し指摘してまいります。

平成28年11月2日
参議院議員東徹事務所

%e5%9b%9e%e7%ad%94%e6%9b%b8